心と体を鍛えるトレーニング「HIIT」

健康

「簡単に痩せる方法」
「毎日たった5分でムキムキボディ」
「ながらで出来る激痩せエクササイズ」

そんな上手い話はない。甘くはない。そう思ってはいてもこれらの言葉に淡い期待を抱き、今度こそはとダイエットや筋トレに挑戦し、志半ばで諦める。そんな経験をしてきた方は少なくないでしょう。
かくいう私もその一人…

そんな夢をみては現実を突きつけられている私たちの救世主になりうる存在が現れました!
その名も「HIIT(ヒット/ヒート)」

先に断っておきますが、救世主とは言っても「楽に」や「たった」と言っていいほど簡単なトレーニングではありません。むしろ運動強度はハードな部類です。
しかし、短時間で効率的に運動効果を得られるという点ではかなり革新的なトレーニングではないかと感じたのでご紹介させていただきます。

HIITとは?

HIITとは高強度インターバルトレーニング(High Intensity Interval Training)の略称で、効率的な運動方法として注目されています🔍

HIITは高強度の無酸素運動と低強度の有酸素運動を短時間で交互に繰り返すトレーニング方法で、
20秒の高強度運動と10秒の休憩を8セット繰り返す「タバタ式」という方法が最も一般的なトレーニング方法とされています。

特徴

  • 短期間で効果的:わずか4分間のセッションで効果的なトレーニングが可能。
  • 持久力と筋力の向上:短時間で心肺機能を強化しながら、筋力も鍛えられる。運動強度が高いため、筋力・瞬発力・持久力をバランスよく向上させることができる。
  • 自宅でも出来る&応用が効く:特別な器具がなくてもできるので、時間や場所を選ばずに行える。また、種目を組み替えることでできるので応用が効く。

HIITの効果

脂肪燃焼とダイエット効果

HIITの最大の特徴は、「運動後もカロリーを消費し続ける」ことです。これはアフターバーン効果といい、運動終了後も代謝が高い状態が続くため最大で24時間以上脂肪燃焼が続くと言われています。
また、短時間で心拍数を最大の80〜90%まで上げるため、通常のジョギングやウォーキングと比べて短時間でより多くのカロリーを消費できます。

筋力向上と引き締め効果

ランニングなどの長時間運動だと筋肉も分解されやすいですが、HIITは筋肉を維持しながら脂肪を燃焼できます。種目としては短時間で全身を鍛える種目が多いので、特に気になる方の多いウエストや太もも、二の腕の引き締めにも効果があります。
スクワットやジャンプ系の動きを取り入れると、下半身の筋力アップ。バーピーやマウンテンクライマーなどを行うことで、体幹や腹筋に効果的です。

心肺機能の向上

短時間で心拍数を大きく上げるため、心肺機能の向上につながります。これにより、運動時の持久力が向上し、疲れにくい体を作ることができます。

ホルモン分泌の促進

HIITを行うことで、成長ホルモン(HGH:Human Growth Hormone)の分泌が促進されます。
成長ホルモンは、筋肉の成長・脂肪燃焼・アンチエイジングに効果があり、美肌効果も期待できます。

精神的なメリット

短時間で全力を出すHIITはエンドルフィンという物質の分泌を促すため、ストレス解消や気分のリフレッシュに役立ちます。また、セロトニンやドーパミンといった「幸せホルモン」を増やし、うつ症状の軽減にもつながるとされています。

HIITとミトコンドリア

HIITは筋力や持久力を向上させるだけでなく、細胞の中にあるエネルギー生産工場のミトコンドリアの増加・活性化にも大きく関係しています。

ミトコンドリアの増加

HIITを行うことで、ミトコンドリアの数が増える(ミトコンドリア生合成)ことが科学的に証明されています。

ミトコンドリアが増えると…
持久力UP(エネルギー生産能力が向上)
疲れにくい体に(酸素を効率よく使えるようになる)
脂肪燃焼効率UP(脂肪をエネルギーとして使いやすくなる)

特に短時間で心拍数を上げるHIITは、
通常の有酸素運動よりもミトコンドリアの増加を促進する!

ミトコンドリアの活性化(機能向上)

HIITを行うと、PGC-1αというミトコンドリアの働きを高める酵素が増加し、ミトコンドリアのエネルギー生産能力が向上します。

ミトコンドリアが活性化すると…
エネルギー生産効率UP(糖や脂肪をエネルギーに変えやすくなる)
老化予防・アンチエイジング(細胞の酸化ストレスを減らす)
生活習慣病予防(糖尿病・動脈硬化リスクの低下)

HIITは短時間でミトコンドリアを最大限に活性化できる!

HIITの実践例(タバタ式)

メニュー

  1. バーピー(20秒) → 全身運動・心肺機能強化
  2. 休憩(10秒)
  3. ジャンプランジ(20秒) → 下半身の爆発力UP
  4. 休憩(10秒)
  5. スクワッドスラスト(20秒) → 体幹・下半身強化
  6. 休憩(10秒)
  7. ジャンピングジャック(20秒) → 有酸素運動・ウォームアップ効果
  8. 休憩(10秒)

2周目(1〜4を繰り返す)

全身の筋肉を使いつつも、体幹やバランスも鍛えられるメニューです。

セット数を増やす(2セット → 3セット以上)
休憩時間を5秒に短縮(慣れたら)
ジャンプ動作をより高く、早く!
これらを意識することで、適度に負荷を上げたトレーニングにレベルアップすることもできます。

まとめ

高強度の運動と短い休憩を交互に繰り返す「HIIT」は短時間で効率的に脂肪燃焼、筋力強化、心肺機能向上が期待できます。

時間もかからないうえに種目も自由に組み換え可能なので、時間や環境、鍛えたい箇所に依存せず柔軟に対応可能です。また、筋トレや持久力以外にも精神的な回復効果もあるので健康維持の一環としても有効なトレーニングです!

注意点としてHIITは高強度であるため、毎日行うのではなく適切な休憩をとりながら実施することが重要です。
トレーニングは焦らず、無理せず、コツコツと続けていきましょう!

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